■34■ 家紋は変えられる?

  • 2011.01.31 Monday
  • 22:10
JUGEMテーマ:着物 きもの

 

 お客様からや、また講演会などでも
「家紋は変えられるのですか?」
という質問を受けることがよくあります。

 自分の家の家紋が嫌だとか、ありふれているなどの理由で
家紋を変えたいと思ってらっしゃる女性が意外に多いのです。
 呉服屋さんや紋屋さんに相談されると、
その答えのほとんどが「家紋は守るものであって変えてはいけない」とのようです。



 かつて武家において家紋は重要な役割をし、簡単に変えるものでなかったのは確かです。
しかし、逆に家紋を変えなければならない場合もあるのですね。
 それは本家から分家として分かれる際に、家紋にも区別を必要とした時です。
 その場合、本家の家紋を変化させるのですが、
その原型が何であるか一目で分かるようにアレンジするというものです。

 そういう制約の中で作られた家紋変化系の数はすさまじく、
現在確認されているだけでも30000種類を超えています。
姿を消したものや、まだ確認されていないものは未知数で、
おそらく想像を超える大きな数になるでしょうね。



 紋の数が増えだしたのは、戦国時代が終わり世の中が平和になった江戸時代の元禄の頃です。
それまで家紋は主に武家のものでしたがその頃から一般庶民も家紋の真似事を始めたのです。

 庶民の場合は武家のような決まりはなく、自由奔放に紋を付けたのですね。
単にアクセサリーとして、つまりファッションであったといえるでしょう。
 当時のファッションリーダーは歌舞伎役者や遊女達です。
今でいう俳優やタレントさん達ですね。
 そうやって庶民達が真似をし、驚いたことに
その庶民たちの真似を武士がするという逆転現象まで起こったのです。
結果、家紋文化は乱れましたが紋が広く浸透していく結果となったのです。



 その頃の紋章上絵師達はデザイナーとして腕を競い
様々なバリエーションを生み出していました。
紋帖は
家紋を伝えると共に、デザインブックの最たるものだったといえるでしょう。


 庶民は気楽に自分だけのオリジナルの紋章も楽しんでいたのですね。


 武士は権力により敵から家紋を奪い取る。
また譲り受けるなどで複数の家紋を持つことも常でした。
その内の一つを「定紋(本紋・表紋)」として国に届け公式に。
あとは「替え紋(裏紋・控え紋)」として非公式にと、それぞれを使い分けていたのです。

 小夏さん、いかがですか? 家紋は用途により使い分け、また楽しむものという考え方。



  素敵だと思います!
 紋帖を拝見すると、実に様々なモチーフの家紋があって、本当に楽しくなります。
こんなに楽しいデザインを使わないのはもったいないですよね。
 公式な場所ではともかく、お洒落で紋を使い分けるのも面白いですよね。
自由に楽しんでもいいですよね?

 先生はいかがですか?
替え紋、使い分けてらっしゃるんですか?



 いえ、私は我が家に伝わる一つの家紋
「割り梅鉢」というちょっと珍しい紋を大切に守っています。
「一族に伝わる」ということに私はロマンを感じるんですね。
 だから工房ののれんはもちろんのこと、Tシャツや作務衣の胸に付けたり、
ペンダントトップや携帯電話など、いつも家紋を身近に感じるようにしているんです。

 
家紋は国で決められたものではないので、考え方はそれぞれあってもいいと思いますが、

私達家紋研究家の立場からは、なるべく変えてほしくはありません。

何故なら、家紋は名字とリンクしていますので、名字からの調査が出来なくなるからです。
もしどうしてもと言うのであれば、モチーフはそのままで、アレンジ程度に留めてほしいのです。

ところで女性専用に付ける「女紋」は家紋ではありませんから、これはまた別物です。
(当社ウェブサイト内『我が家の家紋』)
http://www.omiyakamon.co.jp/kamon/wagaya/index.html

 
 先生のおうちの家紋は、他ではなかなか見かけない珍しい紋ですよね。
ありふれた物じゃなくて、”我が家だけ”なんて特別な家紋はロマンありますね!
伝えられた経緯や誕生秘話など知りたくなりますね。

 あ、そういえば我が家にも「女性だけがつける紋があったらしい・・・」
というような話を叔母から聞いたことがあります。
今は実物も残ってなく、叔母が見たという記憶の中にあるだけで形も曖昧なのですが・・・。
そんな話を聞くと、その家紋について知りたくなりますし、思いを馳せてしまいますね。
途切れてしまったのが寂しいです。
我が家にも女紋があったなんて、ちょっとロマンですよね。(笑)

 あ、そういえば先生の著書「女紋」には、
このような女性がつける紋について詳しく書かれていますよね!
読ませていただいて、地域による習慣の違いなど
「女紋」とは誤解も多く複雑なものなんだなぁと驚きました。

ん?でも、着物ドクターの先生が、なぜ「女紋」の研究を?



 あ、出版に至った経緯ですね。
はい、ではそれは次回ということで。




次回のテーマは「■35■ 女紋」です。お楽しみに!

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