■11■ 汗はドライクリーニングでは落ちない

  • 2010.08.09 Monday
  • 00:56
JUGEMテーマ:着物 きもの
 

 さて、小夏さんは汗をよくかく方ですか?


 そうですね・・・。
かくことはかきますが、少なめのような気もします。
汗をかかないのもよくないと聞きますので改善したいのですが。



 私は汗かきですね。
特に脇からの汗、冬寒くても出ています。
ジャケット類の上着でも裏側には汗がたっぷりつきます。
ですから汗に関しては人より神経質かも。
外出着は帰宅後、自室に戻るまでに工房で必ず汗抜きをします。
夜中に呑んで帰ってきてもこれだけは欠かさなかったですね。
(今はすっかりおとなしいですが。汗)


 うわぁ、代謝がいいのですね。羨ましいです。
(自分で汗抜きできるのも羨ましいです〜。笑)


 では汗について話を進めましょう。
汗は乾けば見えなくなる、というところに落とし穴があるのです。
何年も放置すれば必ず黄色く変色してきます。



 そうですよね・・・。
汗は後々現れる。洋服でも変色して気付くことがありますね。


 そう。ですからそうならないよう、
シーズンごとに収納前の汗抜きを怠らないようにしていただきたいですね。

しかし丸洗い(ドライ)をしておけば安心というものではありません。
汗は水性のシミですから、ベンジンやドライクリーニングなどの溶剤では落ちないのです。


 やはり、汗には水ですか?


 そうです。汗を落とすにはその部分の水洗いが必要です。
ご家庭では生地がスレたり、染を傷める危険性が大きいので、
着物専門店に依頼するのが安心です。

その場合必ず「汗抜き」と指示すること!
お店での落とし方なども尋ねておくと安心につながるかもしれませんね。


 はい!お店に依頼する際には「汗抜き」とお願いすればいいのですね!


 汗ジミについてもう少し詳しくお話しておきましょう。
汗は流れるものだけではありません。
見えなくとも体内から蒸気として出ています。

そして手のひらからの汗。
手のひらでよく触る箇所は、年数が経って変色してから初めて発覚します。
手の汗は自覚が少ないだけに、たちが悪いかもしれませんね。

袖口の前襟元上前のお端折り、手を置く上前の膝上あたりに多く見られます。

特に濃い色の着物の場合は変色がよく目立ちますが、
汗の成分を落とし、色かけ(補正)でその多くは目立たなくなります。


 あ、わかります。
その部分は、ふと気付くとに変色が出てたりしますよね。
やはり無意識のうちに手で触っているからなのですね。


 また汗で濡れることにより、スレを起こすこともよくあります。
特に背中の帯下や、胸の脇部分
着用中は体温も相まってスレやすくなるのです。



 あ、そうですね!
絹は水分を含むとスレやすくなるんでしたね。
背中や脇は汗をかきやすい上に帯でスレやすいのですね。



 そうです。
そして汗抜きの依頼をされる方の中には、
「汗の塩気で白くなりました。落としてください。」
と、このようなことをおっしゃる方もおられます。
しかし、その多くはスレて生地が毛羽状になり、色落ちも見られます。
堅牢度の弱い染や濃い色の場合、着物の色が帯に、
また帯の色が着物につくことがあるのです。

直すのは我々染色補正業者なのですが、
着物を着用される皆さんにも、汗に対して何らかの対策が必要なのではないかと思います。


 乾いた汗に塩が吹いて白くなったのかと思いきや、
スレで白く見えていた・・・なんてこともある訳ですね。
汗での色落ち、色移りも時々耳にしますね・・・。

汗は厄介なのですね。
着物を着る際の汗対策、着物関連のコミュニティでも話題に上っているのを見たことがあります。
実際に着物を着る私たち自身でも、知恵を出し合っていろいろ考える必要がありますね。


次回は「■12■ カビは直るの?」です。お楽しみに!


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コメント
Dr.景先生、
いつも楽しく勉強させていただいています。
さて、汗染みに素人の手入れがキケンなのは
よく分かりました。
ですが、汗をかくたびにお手入れに出すと思うと
かかる手間や費用が気になって
着ることがためらわれてしまいます。
それは、ひいてはきものの衰退にも
つながってしまうと思うのです
木綿やウールでない
格別な存在の絹物を
汗を気にせずに着てみたいのです。

あくまでも自己責任で
素人が自分で出来る
汗染みのお手入れがもしあれば
ぜひ教えてください。

よろしくおねがいします。
みゅんこ さま

コメントありがとうございます。
汗ジミの箇所に細かい水霧をかけることが出来れば、ある程度汗を散らすことは可能です。
シミの部分を水で濡らし、別の乾いた布で押さえ、汗の成分を移動させるのです。
これで変色はある程度、くい止められます。
但し水滴が落ちるような霧では新たなシミになりますから要注意です。
摩擦は絶対禁物です! 生地がスレないように気をつけてくださいね。

予防対策としてはガード加工でしょう。
汗が蒸気として浸み込んでも、際付きは免れますからその分メリットですね。
  • Dr.景
  • 2010/10/09 5:08 PM
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2015/03/08 4:20 AM
管理人の小夏です。
今朝4時20分にコメントくださった方。
ブログ公開当時(2010年)、スパムコメントが多かったため、承認制にしておりました。
管理人が承認するまで、ブログには公開されないようになっていたのですが、解除致しました。
また何かありましたら、コメントいただけると嬉しいです。(^-^)
  • 小夏
  • 2015/03/08 8:22 AM
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