■9■ ベンジンでも油断はできない

  • 2010.07.26 Monday
  • 06:08
JUGEMテーマ:着物 きもの


 
 では小夏さん。
以前、 「■2■ 衿汚れの落とし方」で、一般の皆さんが使用でき、
生地や染めに安全なのはベンジンだと話しましたよね。


 はい。ベンジンでのお手入れ教えていただきましたね。


 しかし、危険性はゼロではないのです。
ベンジンによる輪ジミは再洗いで直るので問題ありませんが、
生地への損傷は取り返しのつかない場合があります。


 あぁ、ベンジンでも生地自体を傷めてしまうようなやり方をしては
再生不可能になるのですね。



 その通りです。
では、私の元に持ち込まれた失敗例を。


.悒織(アタリ)
これはブラシなどを使った場合、力が入りすぎた時に起こります。
生地に対して正面から白っぽく見え、斜めからは見えない、もしくは濃く見えます。


▲好
■4■ 摩擦における生地への損傷」を振り返ってみましょう。
「絹は水分を含むとふやけ(膨潤・ぼうじゅん)、傷がつきやすくなる」とありました。
ベンジンでは生地がふやけないから安全だと申しましたが、
雨の日などは要注意です。

その訳は、湿度が高いと着物自体も、ふき取る布も水分を含んでしまうということです。
着物や布が湿っぽく感じたら要注意!
雨の日は触らないでおきましょう。


△笋屬
シミを放っておくと黄色(黄変・おうへん)くなり、次に茶色くなり、やがては黒くなります。
変色は生地が弱ってきたということ。
黒ずんだシミは少しの摩擦でもやぶけてしまう恐れがあります。
ブラッシングは要注意ですぞ!



 なるほど。
ベンジンでもブラッシングの力加減、
湿度、生地の状態などの見極めも大切なのですね。



 その通り。ベンジンなら比較的容易ではあるけれど、
注意すべき点はきちんと確認しなければいけませんね。
小夏さんはこれまでに以上のような経験はありませんでしたか?


 先生、実は・・・。


 実は?


 私、まだベンジンを使った事がありません!!



 ・・・・・。

そ、そうですか。では、チャレンジ!ですね。
仮に失敗しても落ち込まないようにね。失敗は貴重な体験ですよ!
身体で覚えるというのは、この嫌な思いを克服することなんですね。


 はい!失敗を恐れずチャレンジしてみます!
でも・・・失敗しちゃいけない大切な着物は、先生にお預けします!!!

 ところで先生? 先生は失敗されないんですか?


 えっ! 私ですか? ま、初心者の頃はね。
これは仕事でも何でもそうですが、一番良い状態から少しでも超えると駄目になるのですね。
つまり失敗してはじめてベストポイントが分かるわけです。
言い換えれば失敗は今後のための大切な尺度にもなります。でも仕事で失敗は許されません。
 メンテナンスや補正、また作品作りでも
より良い仕事を追及するためには紙一重が勝負なのです。
緊張感は快感につながりますよ。


 おぉ〜。仕事人ですねぇ〜。
職人さんでありながら作家さんとしての感性もあるのですね〜。



来週は「■10■ シミに熱は禁物」です。



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