■3■ 油性と水性、シミの違い

  • 2010.06.15 Tuesday
  • 23:24
JUGEMテーマ:着物 きもの
 

 小夏です。
前回、衿汚れの落とし方の中で景先生が、汚れには油性と水性があり、

>汗や変色が残る場合は、それ以上さわらないで専門店に依頼しましょう。
>水での作業は家庭ではかなり難しいと言えるからね。

と仰っていましたが、
汚れには油性と水性2種類があり、性質も落とし方も違うという事なのですね。
では、油性のシミ、水性のシミにはどんなものがありますか?
素人でも分かる、見分け方などあるのでしょうか?


 そうだね。では、油性のシミと水性のシミの見分け方を説明しましょう。
よく注意すると次のような違いが見えてきますよ。

油性のシミは周りがぼやけます。

水性のシミは周りがくっきりしています。そして生地を斜めにして角度を変えれば薄く見えます。もしくは見えなくなることもあります。


 油性のシミと水性のシミ、見分け方があるんですね。
そういえば、着物で出席した披露宴の帰りに雨に降られたことがありました。
建物から車へ移る際のわずかな間だったのですが、
雨粒の当たった跡がくっきりシミになっていました。
これが、水性のシミの特徴なんですね!

反対に油性は周囲がぼやけているんですか。
なるほど。よし、今度からよく意識して見てみよ〜。


 そう、注意してみて見てね。
小夏さんが経験した、雨粒の当たった跡のシミは、「ウォータースポット」と言われる水型だね。
正面からは濃く、斜めからは白っぽく、きらきらと見え方は変わります。
これは濡れた箇所だけが収縮することによって起きる光沢異常なんだ。
細かい水霧や蒸気を当てることで消えるけれど、
家庭での手動式霧吹きでは水滴が荒いため、新たな水型が付いてしまう恐れがあるんだよ。

そしてもう1つ。油性、水性両方が混ざっているシミは、その見え方も曖昧になります。
食べ物のシミの多くがそうなんだよ。
このような両方が混ざったシミの場合はベンジンで油分だけを落とします。
そして次に水性分を落とすんだけど、これはプロに任せた方が良いね。


 水性のシミは落とすのが難しいんですか?


 うん。じゃぁ、水性のシミ落としが難しい訳を話しておこうね。
水性のシミは水を使わないと落とせないんだよ。
絹が水分を含んだ状態での摩擦は、スレを起こす危険度が高いんだ。
だから、取扱いがとても難しいんだよ。


 そうなんですか!


 例えば食べ物や水のようなものがこぼれた場合、
慌ててティッシュペーパーやハンカチなどで擦ったことはないですか?
例えシミが落ちたとしても生地の表面が白くなった経験をお持ちの方も多いんじゃないかな。

これがスレ
スレ自体を直すことは不可能!!
気をつけたいですね。


 この白くなるというのは、摩擦により出来た傷が
光の加減でそのように見えるという事ですね。
で、その傷はついてしまったら直らない!!

 水分+摩擦は要注意!!
これを肝に銘じておかねば。


次回は、「■4■ 摩擦における生地への損傷」です。



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コメント
先日の結婚式で、訪問着に水をこぼされてしまいました。
水だから大丈夫、と思っていたのですが
家に帰って見たところ、なんとうっすらと輪染みが!!!
淡いグレーの地の部分だったんですが、ショックでした。
数年前、紺色の染め大島にペットボトルの水滴がいくつか
やはり輪染みとなって残っていたことがあります。
このときも呉服屋さんに持っていて染み抜きをしてもらったのですが
水ごとき・・・と侮ってはいけないのですね。
やっぱり自宅では処理できないものなんですね・・・。嗚呼。
◇kikkoroさん
いらっしゃいませ。^^
そうなんですよね。水だからと侮ったらいけない。
あの透明な乾けば消えてしまうような印象の水ですが、
シミになるのですよね・・・。
水がシミになるメカニズムは、景先生がまた新たなお話として
記事にしてくださると思います!
楽しみにお待ち下さい!!!(^−^)/
kikkoroさん
コメントありがとうございます。
水型は単なる型(ウォータースポット)の場合と、
生地に含まれる不純物の移動があります。
後者の場合は直すのに少々手間がかかりますね。
この原因については後ほど詳しく記事にする予定です。

ではでは!
あと、地色の濃いものや染色の甘いもの(染料の定着の悪いもの)は水型どおりに色が動くことがあります。
その見極めは専門家でも作業をしてみないと分かりません。
時間がたてばたつほど輪型の色の定着が進んでしまうのでなるべく早く専門家に相談されたほうがいいです。
  • ぜんきち
  • 2010/06/18 9:07 AM
◇ぜんきちさん
初めまして。コメントありがとうございます。
管理人の小夏です。
ぜんきちさんもプロの職人さんなのですね?
プロの方にも読んでいただけるなんて、
ましてやコメントいただけるとは思っていませんでした。
ありがとうございます。(^-^)
ぜんきちさん
コメントありがとうございます。
同業者からのコメントは当ブログの信頼にもつなります。

ぜんきちさんのおっしゃる通りですね。
この話は新たに取り上げるつもりで原稿は出来ております。
一度には混乱させてしまいそなのでぼちぼちに進めていきます。

またアドバイスくださいね。
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